光(またはA.B.C座によせて)

A.B.C座ジャニーズ伝説、二公演観て参りました。びっくりするほどネタバレですのでご容赦下さい。

 

さて、個人的には去年に続き2回目のジャニーズ伝説。去年の夏に橋本良亮くんという存在を知り楽しい浅瀬でキャッキャしてたらいつのまに足を取られズブズブズブアレおかしいな、という感じでファン歴一年ちょっとのえび担です。いろいろと察して下さい。長文を書くタイプのオタクではないので何も愉快なことが書けないのですが、せめて自分の心情をきちんと文章で記録しておけるようにしとかないとそろそろダメになってしまうのでは?年齢も年齢だし…ということでようやっと重い腰を上げはてなブログという面白そうなものに手を伸ばしてみます。アッなんかすごいね導入部感がすごい。

 

で、初日からレポでえび座やばい二部がやばいこの世のジャニオタ全員見ろみたいなのがツイッターで流れて来まして、いつものコンサートよりも期待度二割り増しでえび座に挑んだ訳ですが、まーーーーー、ね、観たよね?みんな観たよね?すごかった、すごかったんですよ…

ジュニアと絢爛に舞い踊るジャニーズ56年史ノンストップメドレー2幕が至高だったのは言わずもがななのですが、私個人的に各々が他ユニをカバーしたソロ曲がなんかすごい響いてしまって、五関さんのソロ時点でちょっと泣きそうになってた。えびのソロ曲ってキャラソンみたいってみなさん仰るじゃないですか。で、今回はソロ曲といえど他Gのカバーなので重なるところがあんまり無いはずなのに、今回もキャラソンみたいになってた。なにそのシステム。えびちゃんの寄り添い力がすごい2018。

という訳なので、勢いのまま書き上げたソロ曲所感をポエムに乗せてお送りします。長くはないですがすごくぬるぬるしてる文章なのでさくっと読んでやって下さい。

 

★橋本良亮 『愛のかたまり』KinKi Kids

 ーA.B.C-Z STAR LINE TRAVEL Concert『Crazy about you』衣装
 
 繊細な声でまっすぐに前を見据えて歌う姿がさながら象牙で出来た塑像品のようで、たまらなく美しい。10年前にセンター兼メインボーカルの立ち位置に据えられた君は、今A.B.C-Zの確固たる芯としてそこに存在する。堂々としているのに穏やかで優しくて体温がある歌声は、闇を照らす蝋燭の灯り。間奏以外はほぼ直立不動で歌うその姿すら、メインボーカルの矜持みたいなものが垣間見えてなんだか誇らしい。恵まれた容姿にちょっと足らない頭にとびっきりの愛くるしさをたっぷりと詰め込んだ神様のマスターピース。天はきっと橋本良亮にこの世の全てを授け賜うたのだ。だからもっと自信を持っていいんだよ、橋本くん。あなたは愛の体現者。愛されるために生まれて来た人。橋本くん自身がその名の通り「愛のかたまり」。A.B.C-Zの最後のメンバーが君だったこと、何度も『あなたでよかったと思うの』。
 
 

★五関晃一 『仮面』タッキー&翼

 ーA.B.C-Z STAR LINE TRAVEL Concert『To Night's Love』衣装
 
 彼の第一印象は、誠実にダンスをする人。ダンスに誠実である人。そして自分のパフォーマンスに嘘がつけない人。普段はわりと気まぐれにヘラヘラしているのに、ことコンサートになると誰よりも饒舌に舞い踊る姿は、天の岩戸を開いた日本最古の踊り子の生まれ変わりなんじゃないかと疑うほど『俗』から軽々と遊離してしまうのである。賊になったりタップダンサーになったり天使になったりする自己プロデュースの鬼は、ついに浮世を離れた幽玄の世界の住人となった。大先輩タッキー&翼のナンバーをブレることなく踊ってみせる彼は、神々に祈りを捧げる儀式の真っ最中なのである。彼にだけ踊ることを許された舞。水墨画のような静謐さと無為自然のダイナミズムを閉じ込めている彼の肉体は、大河であり清流であり石を穿つひとしずくでありときに月明かりのような優しさを以って鑑賞者に訴えかける。『夏の炎の花になりましょう』『いつの日か空になりましょう』まったく某平子先生には恐れ入る。五関晃一は本当に花鳥風月であり森羅万象だったのだから。
 
 

塚田僚一 『喜びの歌』KAT-TUN

 ー3rd single『Reboot!!!』MUSIC VIDEO衣装
 
 彼がいるだけでステージに希望が漲る。圧倒的な陽オーラと溢れんばかりの笑顔と強靭な肉体でグルグル回る姿は我々の希望だ。その人望と人柄と人脈がA.B.C-Zにもたらしたチャンスとご縁は数知れず。彼を嫌いだと言う人がこの世にいるのならそれは義務教育の敗北に他ならない。お友達の上田くんのめちゃくちゃかっこいい曲でしゅっしゅっぽっぽー!というコールがあるのには笑ってしまうが、そこにいるお客さんはみんな、塚ちゃんらしいなあ、と友達のような笑顔を向けてしまうのである。『君がいる 素晴らしすぎる』『ちゃんと俺がいるから ずっとそばにいるから』そうだね、君が表舞台にいてくれるから世界がちょっとずつ光を取り戻していくような、そんな気がするよ。宝石みたいにキラキラした汗が舞い踊る。純粋で誠実な美しい精神をあの美しい肉体に閉じ込めておける、太陽の光みたいで、奇跡のような人。
 
 

河合郁人 『Tonight』Kis-My-Ft2

 ー5Stars 5Years Concert『OTAGAI☆SUMMER!』衣装
 
 ジャニーズアイドル河合郁人の真髄ここにあり。頭と衣装を振り乱し真剣な顔つきで日生劇場の0番を踊り狂う彼に、自虐ソロ曲でふざけたり馬とイジられたりバラエティでキャッキャと笑うあの姿はどこにもない。ジャニオタの血液が滾るのを感じる。世間よ刮目しろ、これが河合郁人だ。デビューまでの14年間、ジュニアの先頭に立って錚々たる先輩方の真後ろで踊ってきたエリートなのだということをようやく思い知る。ひとまわりも大きくてひとまわりも若いJr.を引き連れながらも圧倒的なダンスのキレと表情筋の強さを魅せつけるそのパフォーマンスはもはや技巧の域である。大好きな嵐やSMAPでなく、同じJr.時代を共に生きたKis-My-Ft2のダンスナンバーをチョイスするという、これまた河合さんらしい粋な計らい。昭和の大スターのような色香と華奢な体に満ちる生命力が、タナトス(死)の対義語にあたる『エロス(生)』のイメージと重なる。命を爆発させてアイドルを全うするグロテスクなまでに美しい彼は、ストロボの閃光。A.B.C-Zは君がいるからどこまでも行けるんじゃないか、なんて『夢魅せて』くれる人。
 
 

戸塚祥太 『Fly』SMAP

 ーLove Battle Tour 《ROUND1 SHOW TIME》衣装
 
 彼と同じ11月13日生まれである木村拓哉先輩がかつて所属したグループの名曲。そう考えると、河合郁人のシンメが戸塚祥太であることに何か運命を感じてしまう。R&Bのテイストが効いたBメロにタバコとウィスキーの香り漂う戸塚さんの歌声を添えれば、そこはたちまち夢幻の世界になる。口を開けば『愛!』『ラブ!』な【愛が人間の形をした初めての人類】(本人談)が歌う『痛んだ愛を迎えに来たんだ』はグッとくるものがある。愛というものへの懐の広さよ…。また、彼がいつか会員制ブログで綴った「僕はずっと過去と未来に生きていた気がする」という言葉がずっと引っかかっていた私に、『今を今すぐ見つめてほしい』と語る掠れた歌声は、確かな質量を持って私の心臓に落ちてきた。戸塚くんが一人で歌うとき、言葉にできない感情に圧迫されて何故だかいつも泣きそうになってしまう。ここではない遠くまで凝っと見つめ続ける彼はさながら太平洋を照らす灯台である。やっぱり彼がこの曲を歌うことは運命であり必然なのかもしれない。
 
 
よくもまあこんなにイメージとガッツリ合わせてきたな!と、そのセンスに金を払いたい。基本的にえびちゃんは自己プロデュースや演出が上手い印象なのですが、当て書きではない歌詞の鱗片にも彼らのパーソナルをぶつけて来られるような感覚があって、ただただ、技巧の人たちだな…って、もっと好きになりました…ただでさえカロリー高めなグランデサイズジャニーズヒストリーにこうもエクストラエモーショナルをされるとお姉さんは胃もたれで翌日の出社がキツいのでなんとかしてください。
 
最後に、ブログのタイトルなのですが、彼らが舞台に立つときの共通イメージがずっと私のなかにあって、それが『光』だったんだなあって、やっと表象と符合するものが見つかったような気がして、こんなかんじになりました。ステージの上で輝く光の集合体みたいなA.B.C-Z。57年目のジャニーズのこれからを鮮やかに描き出す存在として、これからも光り続けますように。偽りじゃない、本当さ。いつもありがとう。